ことナビは、平成18年より、道案内をより的確かつ安全におこなうため、単に作成済みの地図情報を音声で提供するだけでなく、案内精度の向上のためにGPSや地上波デジタル信号を用いた誘導実験を行っております。
平成19年3月には、実験電波が許可されている富山市で、日本で初めて、これらの実験をおこないました。
この実験には富山市の視覚しょうがい者も参加し、この模様はテレビで放送されました。
現在はこの実験を行ったことにより見えてきたGPSの測位精度の限界を乗り越えるため、GPSの速度や方向情報の活用を研究課題として取り組みはじめました。
これらの問題が解決することによって、ほぼ完全なかたちで道案内が行え、視覚しょうがい者のみならず、高齢者や子供の安全誘導にも用いることも可能性がでてくるものと思われます。
この実証実験ではGPSの測位(経度、緯度を求め位置を特定)技術と、地上波デジタルのワンセグ電波による緯度経度の補正を組み合わせ、高精度の位置測定を行い、ことばの地図に入れ込んでおいた緯度経度の情報と組み合わせ、精度が高い道案内を行うことを目指しました。
実験の結果、GPS受信機がある周辺環境により、GPS電波の品質に、例えば周辺の建物による電波の反射などによる、ばらつきが大きく、例え地上波デジタルによる補正を行ったとしても私どもが必要とする精度に至らないことが分かってきました。
また、補正にはワンセグによる補正情報の存在が必須であり、今のところ富山だけでしか電波が送出されていません。
道案内にGPS電波を利用することは、インフラとして現に存在する測位手法としては最善のものと思われる。
GPS電波の情報を精査してみると、緯度経度の位置を特定するよりも速度情報を利用する方がことばの地図に置いては有効と思うに至った。
理由は幾つか有ります。
実際にことばの地図への適用を考えてみましょう。
例えば、改札前の道案内開始点より、正面12時の方向に15メートル進んだ交差点の横断歩道までの案内をするとします。
改札前に立ち、道案内を聞きます。
「正面12時の方向に15メートルほど進むと横断歩道のある交差点です」
正面12時の方向に歩きはじめます。
GPSにより、改札前から自分が何メートルどっちの方向に歩いてきたか常に把握できます。
もし途中で方向が大きく違ってきた場合は、警告を出し、方向の修正をすることもできます。
目的の交差点に近づけば、後何メートルで交差点かアナウンスができます。
交差点になれば、交差点です と警告できます。
このように、GPSの速度情報を利用する方式だと、現在のことばの地図が既に持っている、方向と距離を非常にうまく利用でき、高精度かつ高付加価値の案内を行うことができます。
ブラインドの方に利用者の多いドコモのらくらくホンに、GPS機能が組み込まれました。これは、この新しい道案内の方式を実現するインフラが整ったことを意味しています。
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