ことナビ NPO法人 ことばの道案内

「ことばの道案内」表現規定について

ことばの道案内は、表現規定に基づいて作成されます。表現規定とは、道案内を作成するためのルールを定めたものです。この表現規定を使うことにより、統一された表現で道案内の文章を作ることができます。
では、実際に表現規定にはどのような内容が定められているのでしょうか。順を追って簡単に説明します。

1.目的地までの概要

駅の改札やバス停等、道案内の開始地点で目的地までの全体像をイメージしていただくため、目的地までの時間、距離、方向、点字ブロックの敷設状況等を説明します。

ことばの道案内では、目的地までの時間をおよそ20分を上限にしています。距離は、出発地点から目的地までのおおよその実距離です。方向はクロックポジションを使用して案内します。点字ブロックの敷設状況の有無は、3段階(ほぼ完全・部分的・ほとんど敷設されていない)に分けています。

2.道案内はブロック単位

道案内の開始地点から目的地まで行く途中で、交差点や横断歩道といった「ポイント」を通ります。このポイントからポイントまでの道のりを一つの「ブロック」とし、一つのブロックを一つの文章で説明するという形で案内します。ブロックごとの文章を積み重ねることにより、目的地までの道案内を行います。

3.ポイントの例

例えば、歩道、横断歩道、十字路、点字ブロックの分岐、改札口などをポイントとして表現します。ポイントには詳細な定義があり、現地での調査時にどのポイントに当てはまるかを照合します。

例えば次のようなものがあります。
例えば「歩道」は次のように定義されています。
柵や段差等で、車道と歩道がはっきりと区別されていて車が通らない道。

4.参考文

ことばの道案内には、音や匂いの出ている場所や歩道の傾斜等、通行中の状況把握を助けるための情報として「参考文」を書いています。
例えば、次のように表現します。
参考:途中15メートルほど右側に、ドトールコーヒ-店があります。この歩道はゆるやかな上り坂になっています。参考おわり。

5.注意文

ことばの道案内には、車の交通量が多い通りを横断するなど、通行する際は特に気をつけていただきたい場合の情報として「注意文」を書いています。
例えば、次のように表現します。
注意:歩道のすぐ右側足もとに車止めがあります。注意おわり。

以上、表現規定の大まかな内容を説明致しました。
会員には、表現規定・参考文事例集・注意文事例集が配布されます。また現地調査やメーリングリストでの意見交換を踏まえ、ミーティングにより随時、表現規定の改訂を行っております。

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